構造上の特色
Ray Rossブリッジの最大の特徴は、そのサドルレス構造によるところです。
一般的なベースブリッジは弦のボールエンドと振動の支点となるサドルが離れていました。
この構造では、サドルを頂点として弦が曲げられた状態にあるため、弦振動が上側に向かって膨らむ傾向があり、厳密に見ると弦振動の幅にかたよりが生まれます。
Ray Rossブリッジではアンカーからナットまで弦が真っ直ぐに張られるため、弦振動の幅のかたよりが減少し、結果として倍音が豊かになるとともに減衰音が綺麗になるという効果が生まれました。
調整方法
付属のロッドを使用しブリッジ後部のオクターブ調整リングを回すことで、オクターブ調整が可能です。
付属のロッドの先端をボールエンド取り付け台座の下部にある穴に入れて台座を回すことで弦高調整ができます。時計回りに回すと台座が上昇し、弦高が上がります。
FAQ
弦のテンション感について
一般的に弦の「テンション感」はサドルの高さによって影響を受けます。様々な条件下によって例外もありますが、一般的にサドルを高くするとテンション感も上がり、サドルを低くするとテンション感が下がります。
RAYROSSのようなサドルレス構造だとテンション感が非常に低いのでは無いかと推測される方もいらっしゃいますが、実はそのようなことはありません。一般的なサドルのあるブリッジの場合ボールエンドからサドルへの角度が浅くなることによって、ボールエンドとサドルの間の弦がサドルを押さえる力が弱まり「遊び」が生まれ、その遊びがテンション感の弱さに繋がります。
RAYROSSのようなサドルレス構造だとそもそもそのような遊びが無く、ボールエンドがしっかりと固定されている状態ですので、適度な弦のテンション感が保たれています。テンション感は数字などで測定することが難しく実際に触って頂くことが一番ですので、是非一度ディバイザー製品取扱楽器店にて実機をお試しください。
RAYROSSブリッジ搭載モデル
BACCHUS WL4RR-BKPの製品ページはこちら
http://www.deviser.co.jp/BacchusGuitars/Basses/Woodline/wl4rr-bkp
BACCHUS WL4RR-STD/Mの製品ページはこちら
http://www.deviser.co.jp/BacchusGuitars/Basses/Woodline/wl4rr-std-m
弦高調整時の注意点
アンカーピンのネジ山の部分の長さは8mmになります。弦高を高くしていくとネジ山が8mm露出した時点で弦を止めているアンカーピンが台座から外れてしまいますので、弦高調整の際は十分ご注意ください。
安全のためにネジ山の部分が6mm以上露出しない設定にすることが推奨されます。 ただしこの値は弦の種類やゲージ、ベースのスケールやその他のセッティングなどの影響をうけますので あくまで参考値としてご理解ください。
お使いのベースにおいて弦高が稼げずネジ山の部分が大きく露出してしまう設定になる場合は、ブリッジとボディの間にシムを挟むなどの対応をお願い致します。
レフティへの対応
高音弦側のアンカーブロック2個を低音弦側のアンカーブロック2個と入れ替えればレフティーに対応可能な設計となっております。
使用できる弦のゲージ(4弦用ブリッジの場合)
1弦の最小径が0.040mm以上、4弦の最大径が0.110mm以下が推奨ゲージです。