ヘッドウェイのネックグリップ
ヘッドウェイの国産モデルではネックグリップの形状が数パターンに分かれています。
ネックの握り心地はプレイヤーにとって弾きやすさを大きく左右する重要なものです。この記事ではヘッドウェイの現行モデルをネックの形状の観点から横断的にチェックしていきたいと思います。

ヘッドウェイのネック形状はカスタムショップ製品等のワンオフ仕様を除き、現行モデルではこれまで3種類のネックグリップを展開してきました。2020年5月ディバイザー商談会で発表された「Extra Slim U Grip(エクストラスリムUグリップ)」を加えて計4種類となったヘッドウェイのネック形状。ここで改めてこれら形状の特徴をまとめたいと思います。

ナローV
HD-115、HF-415に代表されるヘッドウェイギターの中でもトラディショナルなデザインのギターに対して採用されるのが「ナローV」グリップ。1F付近で厚み22mm程度で、山のピークが比較的尖っているのが特徴です。図を見て分かる通り、山の中腹付近の木部を削ってあるため握り心地はすっきりとしており、そのために山のピークが強調されて「Vの字」状になっています。


スリムU
ヘッドウェイスタンダードシリーズの現行品、飛鳥チームビルドシリーズの500番シリーズで積極的に採用されているのがスリムUグリップです。Uと比較すると1F部分で21.5mm、字面で捉えると「0.5mmの差しかない」様に感じられますが、体感では演奏性に大きく影響を与える要因になっています。
2019年に500番シリーズをリニューアルするにあたり、それまで「ネックが太い」という理由から離れているプレイヤーの方に弾いてもらえるように、このネック形状を取り入れました。以降500番シリーズはもちろんのこと、ヘッドウェイのスタンダードシリーズ製品も全般的にこのグリップに以降しています。2019年以降の桜ギター、Autumn Leaves(カエデ)ギターにもこのグリップを採用しています。


【最新のシェイプ】Extra Slim U Grip(エクストラ・スリムUグリップ)
2019年に加わったスリムUグリップをさらに薄くリシェイプしたものが2020年の「Extra Slim U Grip」です。1F付近で厚み20.5mmはこれまでのヘッドウェイのネック形状には無かった抜本的なサイズ変更です。職人の誰もが完成品を持った時、その仕上がりに手応えを感じました。
ヘッドウェイギターの演奏性の面において印象が大きく変わる、今までにないグリップです。
この形状を採用している製品には、ヘッド裏にExtra Slim U Gripロゴが入ります。
