毎年この時期だけ製作する漆塗りギター、今年も製作が佳境です。
今年も漆塗り工程をお願いしたのは、飛鳥ファクトリーがある長野県松本市のお隣、東筑摩郡朝日村の彩漆KOBAYASHIの小林登さんです。
「うるし塗りについて”彩漆KOBAYASHI・小林様インタビュー”」
https://www.deviser.co.jp/content/2016525
これまでエレキギター、エレキベース、そしてアコースティックギターと、様々なモデルに様々な手法で漆塗りをお願いしてまいりましたが、2020年はスタンダードな「拭き漆」というスタイルで進行しております!
なぜこの時期のみの製作なのか・・?
漆塗りギターがこの時期に製作されるのは漆塗りのメカニズムと関係があります。主成分ウルシオールが硬化するには酵素の働きが不可欠なのですが、この酵素が最も働く環境が湿度70〜85%、温度24〜28°Cと言われています。
そして、ギターはサイズが大きく、全体を均一に仕上げるには季節を選んだ方が良い。ということで春が過ぎ暖かくなる梅雨から初夏の時期に製作を集中しております。
詳しくは下記ブログもご覧ください
「ヘッドウェイ漆塗りギターについて」
https://www.deviser.co.jp/headway/news/20160912
さて、丁寧な漆塗りの工程を経てヘッドウェイの製作現場へ戻りました。
この独特の凹凸とツヤ感が拭き漆の魅力!
ウレタンやトップラッカーとはまた違った質感が画像から伝わるでしょうか。
そして漆塗りの最大のメリット「塗膜の薄さ」がサウンドに大きく影響します。
塗膜が非常に薄いため、ボディの鳴りがオープンになり、特にHeadway HJの様なスタイルのギターでジャカジャカ軽やかにコードストロークが楽しめるあたりは、漆塗りギターならではと言えます。
そのサウンドも正確なジョイント接着をはじめとする緻密な仕事が積み上げられてこそ。
現在漆塗りギターはまさにジョイント作業中です。
漆塗りギターは塗装後にジョイント接着する後仕込みのため、ネック側を磨きつつ差込角を整えていきます。
形が決まるとタイトボンドを付けて専用の治具で固定します。
2020年は昨年製作し、好評頂いたHJ-HOBOと、今年新しくHJ-LB(レイドバック)の2機種を製作しております!!
完成をお楽しみにお待ち下さい!!
※上記2枚は昨年製作モデル
現在ヘッドウェイサマーキャンペーン開催中!!
〜HEADWAY サマーキャンペーンの概要はこちら〜