500番モデルに限らず、ヘッドウェイATBシリーズ製品を通してのアップデートとなるのが、ヘッドウェイ初のオリジナルフレット「HHF-AG」の採用です。
フレットは銅、亜鉛、ニッケルから構成される合金を素材としていますが、用途によって各金属の比率が変化します。
今回ヘッドウェイがフレットメーカーに特注したオリジナルフレットは一般的な「国産フレット」として表現されるものよりも硬度を上げ、さらにフレットの山を従来のフレットよりもごくわずかに(約0.2mm)高くすることで長寿命化を実現しました。
少しだけ高くするのがポイントで、演奏性に大きな影響を与えずにフレット交換時期を伸ばすことができます。
くさび状のフレットの足と呼ばれる箇所が指板に食い込むことでフレットは固定されますが、このくさびが従来よりも少し大きくなったのもポイント。
特にフレットの端が浮き上がるリスクを大幅に軽減しました。
弦高
従来のヘッドウェイはピックストローク時のダイナミクスに対応するために弦高を2.5mm程度に設定しています。弦を強く弾けば振幅が大きくなりますが、弦の振幅幅に対して弦高の方が低い場合、ビビリ音の原因となります。自分の弦高の適正値を知るためには、弦の押さえやすさだけでなく(当然弦高が低い方が押さえやすい訳ですが)「普段どこまで弦を強く弾くか」という点も考慮する必要があります。強くピッキングしても応えられるギターは、弦高も低すぎず適切な高さを維持しています。逆に、フィンガーピッキングで極端に強く弾くことが少ない場合、理屈上弦高は抑えられます。あくまでプレイスタイルにあわせて判断することが重要です。
500番モデルではスムーズな運指、軽いタッチの弾き方で演奏されることに重点を置き、従来のヘッドウェイに比べ弦高を12F上で0.2から0.3mm程度低めにセッティング。左手の運指をスムーズにし、演奏性を高めます。
*楽器の個体差により弦高は1本1本微妙に異なりますので予めご了承ください。