ギターを弾くときに人が触れているほとんどは、木そのものではなくて「塗膜」です。(あとは弦です。)演奏者とギターの接地点である塗装の仕上げがどういった状態であるかというのは演奏性に大きく影響します。

中でもネック裏の塗装は弾き心地を左右します。ヘッドウェイはサテン(ツヤ消し)仕上げのものがほとんどで、触り心地もさらっとした印象。またカスタムショップモデルや、一部の特注モデルではグロス(ツヤあり)仕上げのときもあります。こちらはキュッとします。これはこれで独特の見た目がありますし、こういった手触りが好みの方も沢山いらっしゃいます。

さて500シリーズでは従来のサテン仕上げをベースにしながら、マット感を抑えた新しい調合のサテン仕上げを生み出しました。

ヘッドウェイギターをご愛用の方には伝わりやすいと思いますが、サテンフィニッシュのネックを弾き続けると特に手がよく当たる箇所からクタッとしたツヤが出てきます。このクタッとしたツヤが出た頃、ギターは弾き手に馴染んでこなれた肌触りになります。フィンガリングもスムーズで、ストレスを感じません。この塗膜の「こなれた感」を再現するのが今回のサテン仕上げの目的です。

手触りが少ししっとりとして、フィンガリングの際もスムーズです。従来のヘッドウェイのネックをご存知の方はもちろん、全く触ったことが無い方にもきっと気に入って頂けるグリップ感に仕上がったと思います。